アンチキャッシュレス

【災害とキャッシュレス】
北海道胆振東部大震災でブラックアウトを経験している者にとって、現金の重要性は身にしみて感じています。電気がないことでカートが使えない非常事態ともいえる状態で困った人も多いそうです。

たまたま現金を数万円ほど財布に入れていたので、いつまでブラックアウトしているかわからない不安はありつつも、気持ちは楽でした。コンビニや近くのスーパーも可能な限り営業してくれていたので、食料で困ることはありませんでした。

ただし、災害に現金は強いというのは、ちょっと違うようです。見方を変えて、家が火事などの場合、紙幣は焼けて消えてしまいますが、キャッシュレスであればお金はクラウド上にあるので、安全であるといいます。万が一、通帳やキャッシュカードが燃えてしまっても、あとから本人確認ができれば、全額無事に復活します。まあ、大金を家に置いたままというのもどうかと思いますが...。

多少の紙幣をしのばせておいて、基本キャッシュレスとするのが現実的であると感じます。

【キャッシュレスを意識して】
しばらくキャッシュレスを意識しながら、できるだけQRコード決済やカードを使うようにしてみましたが、現金しか受け付けない店舗が多いことも実感しました。

ある程度大きな店舗やチェーン店は、クレジットカードを扱っています。やはりそれなりの歴史があるので、現金以外の支払い方法としては、最大シェアとなるでしょう。

QRコード決済は、基本的にコンビニです。小規模店でシェアを広げようとがんばっているようですが、結局いつも利用する店舗が扱っているかというと、なかなかそうではありません。

完全キャッシュレスをしている人は、現金のみの店舗には足を運ばないという選択をしています。キャッシュレスをそこまで徹底しておこなう必要があるのかという疑問があります。

【政府のキャッシュレス化】
政府がキャッシュレス化を拡げていきたいなら、まず税金の支払いや役所の手数料などをどうにかしてほしい。税金の支払いは、クレジットカード払いはあることはあるのですが、別途手数料が必要となります。ポイントがバックするとしても、得はしないことがあります。税金の支払いは、それなりの額になります。ここが実質キャッシュレス化されていないのです。国がキャッシュレス化を本気で考えているなら、カード払いのほうがお得なるシステムにしたほうがいいと思います。

日本のキャッシュレス決済比率が低いから、数字を上げるために取り組んでいこうというのも腑に落ちません。現金を扱うコストがかかるのであれば、その分現金支払いに上乗せすればいいのです。カード払いが進まないのは、少額決済にもサインを求められ、手間がかかります。カード払いは電化製品などの高額なものを購入するためのものという意識ができています。わざわざQuicPayなどを用意しなくても、少額であればサインレスでカード払いが可能になるシステムもあればいいのにと思います。

キャッシュレス化を進めていることを報道等で知っている人の多くは、キャッシュレス化を意識していると思います。逆に現金派は、そういう報道にすら、うといのではないかと思います。消費税増税が現金支払いに適用されるような仕組みであれば、一気にキャッシュレス化になりそうな気がするのですが、情報弱者の反対もあるので、難しいですね。カード払いにして得するポイントも、多くの人は0.5パーセントのクレジットカードを使っているのでしょう。そんな状況で積極的にカード払いにするメリットを感じないのもうなずける話です。

キャッシュレス化を進めるために中国の真似をしてQRコード決済を取り入れるのではなく、既存のクレジットカードやプリペイドカードを使いやすくしていくことが手っ取り早いと思います。店舗側の導入促進やセキュリティへの配慮もあるので、いろいろ難しいのかもしれません。クレジットカードも黎明期には、各社バラバラでいろいろな方式が乱立していたそうです。それが今のように「カード支払いで」と言うだけで支払いが可能になりました。QRコード決済も時間が経てば、使いやすくなっていくのかもしれません。

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