団塊オヤジ照準 スポーツ車続々 国内メーカー
日産自動車の「スカイラインクーペ」、トヨタ自動車の「レクサスIS F」...。国内自動車メーカーがスポーツカーを次々に市場に投入している。家族向けのミニバンや経済性に優れたコンパクトカーなどに押され気味だったスポーツカーだが、低迷する国内市場の活性化を目指すメーカー各社は、団塊の世代の男性に向けて「ハンドルを握る楽しさ」をアピールし始めた。
少子化なのに家族向けのミニバン、経済性は高いかもしれないけど遠くにドライブに行くことをあきらめたコンパクトカーがブーム。特にガソリン代が高いためにハイブリッドカーが注目され、燃費の悪いスポーツカーは完全に趣味の車の扱いとなってしまいました。
プロストとセナがマクラーレンホンダで大活躍していたころは、スポーツカーもよく走っていたと思います。佐藤琢磨がホンダチームで活躍しても、売れているのはフィットばかりで、たぶんF1への注目度も低いと思います。F1とダブらせてホンダやトヨタに乗っている人って最近聞きません。
今の40〜50代は、スーパーカーブームにいた人たち。小さいころ見た車高の低い速そうな車のイメージは脳裏に焼き付いていて、予算の範囲内でそんな車を乗りたいと願っている人も多いです。予算内のスポーツカーがフェラーリになるか、NSXになるか、シビックになるかは収入次第。
荷室が広いのがウリのミニバンが、荷物を載せない人たちにもブームになったのかがなぞ。いろいろなサイトを眺めていると特にほしい車がないから、ブームのミニバンを購入したという書き込みがあるくらいです。技術が進化し、どんな車でも公道で困らないほどの加速があり、スポーツカーを必要としていないのも要因でしょう。
代車で乗ったフィットは、確かに乗りやすかったです。小回りが利くので、狭い場所でのUターンが楽。公道で困らない加速もします。買い物カーとして売れるのは当然という感じです。
しかし、ブームであればいつかは終わるもの。その代替にスポーツカーが来るのかといえば、そうでもないと思います。車両価格、ガソリン代を含む維持費、公道では無用な性能。よほど魅力あるものを発売しなければ、一部の趣味として乗る車としても落第点。
ホンダはプレリュードやインテグラなどでモデルチェンジを機に終止符を打ち続けました。ミニバンブームを理由にしてますが、買い換える魅力がなかったと見る人も多いです。買い換える車がないと唸って、手頃なスポーツカーを望む人が潜在的に多いのも事実です。
バイクのレプリカブームの時、カタログ性能を追い求めたホンダ・ヤマハ・スズキと公道での乗りやすさを求めたカワサキで、結局レプリカブームが去ったときに乗り続けているのはカワサキの方が多いと思います。ピーキーなエンジンのバイクは若者の乗り物と『卒業』していったのだと思います。
カタログ性能が高いだけのスポーツカーなら、きっとブームの再来は来ないでしょう。公道でのスポーツカー乗りは、半分自己満足ですから、エアコン・カーオーディオ付きなどの実用性を持ちつつ、スーパーカーブームを思い起こさせるイメージを持っていることが条件ではないかと思います。そして、おじさんでも乗りこなせるエンジン特性と動体視力がついていける範囲の加速感も必要です。
レプリカブーム世代の人たちがそのままビクスクブームにのっかっていることも、よく研究すべきではないかと思います。
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